第二次性徴変性症 3
・女の子になって分かった事


それは衣類に金がかかる事……特に僕の場合、医者ですら想定しなかった胸のサイズ、Iカップになるとブラジャーのバリエーションが限られる……平均的に巨乳であるリーヤの気持ちも理解した。
「話には聞いていたけど……凄いわね」
病室にリーヤの母親であるトスカ.楊が来て思わず声に出す、欧州のとある小国と言うよりは都市国家出身だがどうもイタリア系の血筋を持っているらしく陽気な女性だ。今は衣装の輸入や輸出関連の仕事をしている。
「OK、下着のモニターに関してはボスに話し通して見るわ」
「本当ママ!」
リーヤの声にトスカはドヤ顔になる。
「最近は日本人も巨乳の子が増えているけどここまでねぇ……遺伝子解析しているダーリンが喰いつくのも無理はないわぁ」
胸でなくってよかったと思う……うん。



数時間後、日比谷師範代、即ち高士の祖父が見舞いに来る。若い頃から無茶をしてこの病院には外科を中心に今でも常連さんであるが若い頃は喧嘩を吹っ掛けられ返り討ちしてここの緊急外来に放り込んだ事も幾度かあるので女将さん(高士の祖母)が警察署に引き取りに来て雷を落とした事もある。因みに彼女も勇ましく長刀や合気道の師範資格を持つのでそれなりに武勇伝を持っている。
「こりゃまた胸がそだったおぉ、50年若かったらなぁ」
「師範代……」
傍には女性部師範長の高坂 恵がため息交じりに言う。
「で、玲さんは続けたい訳ね」
「はい」
「そうして貰った方がこっちも助かるし……はぁ」
恵は自身の胸を見てため息を付く、胸囲の格差社会なのか……僕は申し訳ない表情になる。何せバスケットボールが二つある様な感じだし何よりも重く感じる。
「胸の引き締めや筋肉鍛えないとね」
恵さんの本職はフィットネスジムトレーナーだ。
「頼みます」
「まあリーヤも悩んでいたし……おんなじ女性としてほってはおけないし」
「はい……」
すると恵さんは病室のドアを開けるなり何かを引き摺って来た。
「高士か……」
「あっ、どうも~~」
そそくさと逃げようとするが恵さんは女性部師範長であるので子供である高士が逃げられる訳も無い。あっという間に抑え込まれた。
「流石に師範代の孫ですね、性転換した幼馴染が巨乳とかぎつけるなんて」
リーナが笑顔だが仁王立ちしている。そして有無を言わずに関節技を決めたのである……何時のも光景だ。




・兄とその彼女

それから数日後、退院許可が下りた。リーヤは数日前に搬送された新たな患者対応で忙しく数人を相手しないといけないとぼやいていたがその分投薬回数が減るので主治医にしてはありがたい、何よりもこの投薬治療は成人するまで続くそうだ。
「玲がこんなロリ爆乳になるとは」
作業服姿の青年は喜んでいるが玲の眼付は妖しくなる。
「正弘~~~」
ドスが利いた重低音の声に青年は驚く。受付で会計を済ませた女性は睨みを利かせる。
「げっ!来ていたのかよ」
「当たり前でしょ!将来の義妹になる子の門出なんだから」
楠瀬 正弘は楠瀬家長男で高校卒後に運送業の世界に足を踏み入れて四年目で四t車を任され伯父が社長を務める会社社員で色々と頑張っている……そして彼女なのが藍瀬 篝さん、幼馴染の腐れ縁で高校時代に漸く兄貴を振り向かせた。性格は荒くジト眼な顔付で一見して怖いのだが優しく母親からも信頼されている。
「篝さんまで……」
すると彼女は僕の胸を見て自分の胸を見る、篝さんは平均的な胸のサイズだ。
「……正弘が間違い犯す前に子供作る」
「マテ」
兄が慌てている事を尻目に彼女はヤレヤレと言う表情を見せつつ言う。
「玲ちゃんも男は選んだほうがいいわよ」
「はい、リーヤちゃんからも言われてます」
「よろしい、じゃあ買い物に行こう!」
「え?」
「少なくともこのサイズだと水着も……試着しないとダメね、うん。コーディネイトは任せない。ついでに制服も受け取りに行こうっ!」
「あのぉ~~デートは?」
「女二人に買い物行かせる気?」
「はい」
正弘はがっくしして僕の衣類が入ったスポーティータイプのバックを肩に担いで駐車場に向かう。
「楠瀬さん、これが病院の診察券です」
僕の場合、週一回は診察に来るように指示されている……生理とか重たくなる傾向があるので同時に薬局で薬を貰わないといけないので処方箋も渡された。
「お大事に」
「はい」
すっかり夏になり僕はセーラー服を着用していた。これは篝さんの母親が自作したモノでどうも昔はレイヤーだったらしくこの手の衣装は作り慣れている……靴も新調しているのは足のサイズが変わったからだ。
「下着は大丈夫として……問題は私服ね、普通だけど少しはおしゃれしてもいいかな?」
この後女性の買い物の長さを身を持って知る事になる。
kyouske
2016年12月30日(金) 02時43分04秒 公開
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