B→maGic 5
「え? 春原ってもっと背が高いし、こんな純粋な目してないような……」
「いつもは純粋な目してなくて悪かったね! 私、人の記憶を変えるほどの魔法を2回以上するとこうなちゃうのよ」
 春原は若干涙目で言った。……涙目の幼い春原がかわいすぎる! その後、春原は玄関のドアを閉めた。これで外から自分の様子は見られない。
「……もう我慢できないよ!」
 ぎゅっ。俺は部屋を案内しようとした春原を抱きしめていた。
「きゃっ、何っ! ……離して!」
「だ~め」
いや、だめなのは俺の方なのだ。俺の方なんだが、やっぱりかわいいし無理。保護欲をかきたてられる。

「ハル! 来たよ……って佑珠希ちゃん何してるの」
「……へ!? いや、なんでもないよ」
 今、秋山さんに見られた。しかもそれで変な声出しちゃった。恥ずかしい……。
「あっ、そっか。佑珠希ちゃん、ハルが魔法2回以上使ったら小学生になるの知らなかったんだ。確かにかわいいけど、ぎゅっとされるのあまり好きじゃないからやめてあげてね」
「は、はい」
「ありがとう、アキちゃん」
「どういたしまして。なっちゃんとれいちゃんは?」
「もうすぐ来ると思うよ」
そう言うと、すぐその2人が現れた。
「「おじゃまします」」
「タイミング良すぎじゃない?」
「何のこと?」
「本当は知ってるでしょ」

 そんな話をしながら、俺を含む春原の家に来た4人は、荷物を置いて部屋でくつろいでいた。晩御飯は春原が自分で作るとのこと。それにしても、あの状態で料理なんか出来るのだろうか。そんなことを考えていると、突然春原の声が聞こえた。
「できたよ~」
そういえば、俺があれこれ考えているうちに、おいしそうな匂いが漂っていた。ダイニングへ移動すると、そこにはグラタン5皿分と元に戻っていた春原がいた。
「あれ、もう元に戻ったの?」
「30分経つと元に戻っちゃうからね」
「えー、そのままでいいのに」
秋山さんの言ったことにそう俺が答えていると、春原が聞いていたのか、
「良くない!」
そう答えた春原に、俺は気づかれないようにくすくすと笑っていた。

 晩御飯を食べ終えて、一息ついたところ、春原が仕切るようにこう言った。
「じゃあ、お風呂に入ろうか。誰から入る?」
どうやら1人ずづ入るらしい。1人で入らないと何されるかわからないので、個人的にホッとしていた。しかし、次の春原の言葉に希望は打ち砕かれてしまった。

「あっ、佑珠希ちゃんは私と一緒に入るよ」ウフフ

 ……正直怖い。特に最後ウフフと言っているところが怖い。何されるんだ? でも春原はくっつかれるのは嫌いじゃ……
「元に戻ったからね。先に2人で入ってもいい」
「いいよ」
「大丈夫」
「はい」
今、春原心読んだ!? ってみんな止めてー!
「大丈夫、変なことしないから」
「信用できないよー!」
俺はそう叫びながら、春原に引きずられていった。

 俺は結局、風呂場まで来てしまった。
「さっ、入ろっ」
「……」
 俺は春原を無視して服を脱ぎ始めた。するとまた春原がしゃべりかけてきた。
「肌白くてきれいだね。ちょっと触らせて」
「……(触りたい理由になってないだろ)」
「無言を続けるなら……こうだ!」
すると、春原は急に俺の体をくすぐってきた。そんなことされても効かないぞ、ってあれ?
「やめて、とってもくすぐったい……」
「ニヒヒ。さっ早くっ」
そう春原は言っている間に俺は服を脱いでいた。しかし下着姿になった時、初めて俺は気づく。

……俺はなんで女子の前で普通に服を脱いでいるんだ? 俺の体は女子だとしても、心は男なんだ! ここで普通に脱いでしまうと1週間後どうなるか分からない! でもどうすれば……

と俺が考えていると、春原が近づいてきて、
「何考えてるの? 早く入らないと後の3人が待ってるよ」



 その後の記憶はなぜかなくなっていた……ということにしておこう。この後のことを思い出すだけでうずくまりたくなる。春原はドSなのか? はたまた百合なのか? そんなことを考えていると、いつの間にか俺が体を洗う番になっていた。
 女子になったとはいえ、同じ人間だから体の洗い方はそんなに変わらないだろと思い、先ほどのことを忘れたい気持ちもあったため、いつも以上に強めにこすろうとした。そのとき春原が注意を促した。
「女の子の皮膚は弱いから気をつけてね」
ただ少し遅かった
「痛い」
「だから言ったのに」
いやちょっと遅いよと俺は思った。

 その後、洗い方などをいろいろと教わり、風呂から出てきた。その後残りの3人が風呂に入ると、寝る時間になっていた。この4人はよく春原の家に泊まることがあったようで、布団は予備あわせて5組あった。そのため俺もゆっくり寝られる。
「「おやすみー」」
「「おやすみ」」
「……zzz」
「ハル寝るの早いね」
「結構魔法使ってたからね」
こうして皆は寝始めた。精神が男である俺は、女子に裸を見られたことを忘れるべく、幼女化春原との妄想に浸っていた。明日、その春原によってさらにひどい目にあうことも知らずに。
At14
2015年11月24日(火) 23時13分55秒 公開
■この作品の著作権はAt14さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
ようやく5話投稿となりました(もう忘れた人がほとんどだよね……)

6話ではこうならないように頑張っていく……つもりです。

この作品の感想をお寄せください。
感想記事の投稿は現在ありません。
お名前(必須) E-Mail(任意)
メッセージ
評価(必須)  削除用パス 


<<戻る
感想管理PASSWORD
作品編集PASSWORD 編集 削除